ハーバーマスター今日のブログ


2017年11月04日(土)

オリンピックウィーク&台風21号被害について

H.29.11.4 オリンピックウィーク&台風21号被害について

 

 愛知県蒲郡「海陽ヨットハーバー」を舞台に開催された「セーリングワールドカップ」が10月22日(日曜日)に終了しました(実は自分も視察で蒲郡にいました)。そして蒲郡大会終了後、ほぼ大半の海外チームは、引き続き江の島で開催される「江の島オリンピックウィーク(10月26日から29日)に参戦するために翌日の23日から順次江の島に集結する予定でした。

 江の島オリンピックウィークは参加艇数約260艇、コーチボートや運営艇が約100艇、ビジターバースやポンツーンは海外チーム艇やコーチボートで溢れ、完全にキャパを超える状態が想定されました。

 また一方では「台風21号」も北上し、江の島に進路をとりはじめ直撃の恐れも出てきました。そんな中、スピードを上げた台風21号が23日早朝に海外チームの到着を待たずして江の島を容赦なく襲い、23日午前4時頃、最大風速33m/s(南南東)を記録し、同時間帯に満潮時間と波浪と高潮(データーだと232cm、これは通常の満潮時より1m以上高い異常潮位です)が重なり、南側防波堤を完全に越波し、まるで津波が襲来したかのように道を隔てたヨットクラブのディンギーを新聞やニュースで報道された映像のように将棋倒しにし、女性センター跡地に置かれた海外チームコンテナ約10基を押し流し、県営駐車場の料金所や旧保安署プレハブ等をグチャグチャにし、さらにハーバー前臨港道路も増水した川の状態、ヨットハウス内も床上浸水状態になる被害が発生しました。

 江の島ヨットハーバーの施設や艇の被害については、各ポンツーンは鉄柱から抜ける寸前で止まり、さいわいクルーザーの被害はほとんどありませんでした。

 ディンギーの被害については、風プラス越波の被害が多く、船台からズレ落ちた艇が多数あり、スロープからの波で流失してしまったディンギーが4艇、このうち3艇は東浜や腰越から回収しましたが、未だ1艇は行方不明の状況です。また、バース内に置かれていた固定されてない収納ボックス等もほとんどが風と波に持っていかれました。また、係船リングごと抜けた箇所も二か所あります。天災とは言え何らかの対応の術がないのか?現在、関係機関と調整交渉中です。

 台風以降機能を失って閉鎖していた県営駐車場ですが、現在防波堤遊歩道及び釣り広場及び県営駐車場の左半分は閉鎖中、右半分については、「かもめ駐車場(女性センター跡地)入庫ゲート」から入り、県営駐車場右半分に入れるルートを仮設し、利用可能な状態になりました。料金についても、ヨット利用者割引が適用されますので駐車券をハーバーフロントに提示してください。

 なお、ディンギー被害の詳細については、台風通過後に異状があった艇の写真付きリストの作成作業を現在進めています。

 ちなみに、この大型台風後の混乱により一時は開催さえ心配されていた「オリンピックウィーク(37か国参加)」は関係者及び関係機関の迅速な対応により、無事終了し、海外チームは喜んで(?)帰国または次の開催国へ戻っていきました。

 今回の台風の教訓は、室内競技とは違い、セーリング競技は海や自然が競技自体に直接係わり、来年のプレプレ、再来年のプレ、オリンピック本番、全て台風の襲来時期にあたります。大会運営や在港艇の移動場所も含め「台風が来たときは?・・」というシミュレーションは必ず必要だと思います。

2017/11/04 10:21 | 未分類

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